安い痩せ薬「オルリファスト」の効果



オルリスタットの基礎知識

 

 

「オルリスタット」(オーリスタット、オリスタットとも呼ばれる)についてもお話しておきましょう。これは肥満治療薬の一種で、日本において合法的に(医師による処方あるいは個人輸入が可能)入手することができる医薬品の中で、唯一、中枢神経系に作用しない肥満治療薬となっています。

 

 

なぜ、これの説明をするのかと言うと、ロシュ社からは「ゼニカル」、グラクソ・スミスクライン社からは「アライまたはアリ」の商品名で販売されているからです。つまり「オルリスタット」こそが、「ゼニカル」であり、「オルリファスト」だということです。

 

 

シュ社は、正式にはエフ・ホフマン・ラ・ロシュと言い、スイスのバーゼルに本拠がある世界的な製薬・ヘルスケア企業です。

 

 

アメリカ合衆国における「オルリスタット」の治験の結果ですが、本薬を1年間の投与して、60%の成人が5%の体重減少し、27%の成人が10%の体重減少となっています。プラセボ群では5%体重減少が31%、10%体重減少が11%ですから、効果は確かなようです。

 

 

薬は経口服用で腸内のリパーゼに作用して、腸管からの脂肪の吸収を阻害する作用があります。吸収されない脂肪は大便として排泄され、特に食欲を抑制したりするものではありません。日本国内においては治験・製造承認申請中の段階のようです。

 

 

気になるのは副作用ですが、吸収を阻害するのは脂肪だけではなく、脂溶性ビタミンであるビタミンA、D、E、K、βカロテンも対象となるので、こうしたビタミン類の摂取量を増やさなければなりません。特に、βカロテンとビタミンEは減少が多いようで、「オルリスタット」服用時には、毎日脂溶性ビタミン補助剤を服用するという勧告をアメリカ食品医薬品局 (FDA)が支持しています。

 

 

また、多くの脂肪が排泄されるので、脂肪が肛門から漏れたり、便意がコントロールできない場合もあるようです。